祝・新装開店

市内の某マッサージ・パーラーがまた設備を増強してオープンしていると聞いたので、昨日の昼間覗いてきました。

昼過ぎに行ってみると２月にうちにも寄った先客が既に座っており、その仕事人の方など遠路香川県から来店されている点、期待が高まります。
売りのフェラーリレッドのマッサージ機に掛かる前に、広い待合室の方で音楽鑑賞して精神的にもリラックスしておくというのがこの店の流儀です。

先の方は、待合室のテーブルに持参の品を並べて、ＣＤの両面に特殊な油分（？）を塗布するとこの通り音にパワーが増すなどと口上をのべて実演を繰り広げていました。知らず知らずのうちに話に引き込まれて、なるほど違いますねなどとこちらも相槌を打ってしまいます。

そのうち黒い蛇のようなge3デジタルケーブルとやらを持ち出して、これに交換してみたらと店主に持ちかけ、交換・再生の実演となりました。

先に店の備品で井筒香奈江のＣＤを聞いておいて次に同じ曲を再生したところ、冒頭のギターの音から実在感が違っており、ボーカル・パートが始まると定位がびしっと決まり、澄んだ歌声が迫ってきます。数万円でこの音なら100万円とかハイエンドのに比べると安いものだと力説しますが、店の経営を考えてか店主も中々「うん」とは言いません。

その後、今度はデジタルからアナログ盤の再生に変わって聴かせてもらうと、攻守ところを変えて店側が俄然元気に攻め始めました。

最近導入した自慢の吊り方式の超長尺トーンアームでの再生を初めて聴かせてもらいます。見る前はアームを吊っていたのでは盤面から浮いて力のない音になるのではないかと思われたのが、実際は予想外に力のある再生が聞けました。

また、先日マルチを構成するスピーカーを一部変更してアルテックのドライバーを加えてサウンドの土台がしっかりし、不足のない音が出ているのと相乗効果でしょうか、聞いていてアナログ再生の音はこれで十分という満足感を懐きました。

仕事人と店主の真剣勝負は引き分けといったところで、先客は店を後にして行きました。

緊張感のある時間帯が終わったタイミングで、待合室に今度はKuni持参のジャズのＣＤを流しました。噂では古いジャズが気持ち良く鳴り始めたと聞いていたものでその確認をと。

再生したのは、タイムの Sonny Clark Trio と、Sarah Vaughan with Clifford Brown 、Miles Davis – Bag’s Groove などです。

噂通り「雰囲気抜群」のジャズが聞けました。これは、これは。極楽！です。

満足して店を後にしました。帰りの車中で、肝心のマッサージをしていなかったことに気づくまでは……。ハムが出てシードルが飲めるというサービスも受けていなかったし。